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handicraft森の樹の日常をなんとなく。木工のお話も。


by morinoki8
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もりもり木工編 「鑿」

先月スタートした母屋のHPの表紙のもりもり君木工編

鉋の次は鑿
同じく刃物の代表格。もりもり君は、どうやら追い入れ鑿でホゾを彫っている様子。鉋と同じく、鑿も種類がたくさん。丸鑿や、シノギ鑿、浚い鑿といった機能ごとの種類もたくさんありますが、ほぞ穴を正確に早く彫るために寸法ごとに揃えますので、・・・・

・・・・・

てな感じで話を書いているうちにとっても長文に。
HPの表紙にダラダラと長文は見苦しい。と言うわけで、こっちのもりもり日記に書くことにしました。
というわけで、昔話ですが、鑿にまつわる私もりもりの馬鹿話をひとつ。

鑿の切れ味が落ちると仕上がりが悪くなるだけでなく、作業効率も落ちますし、怪我もしやすくなります。なので最近は、忙しい時でも切れ味が落ちるとできるだけその場で研ぐようにしています。
 
今ほど研ぎをしていなかった4.5年前。
イベント直前で髪振り乱している時、時間がないので心の余裕がありません。
それにしても、あまりにも切れ味が酷いので、気を取り直して鑿をトギトギいたしました。

何とか研ぎ終えて作業を再開した時のことです。
作業台の端っこに先ほど研いだばかりの八分鑿が。
「ああ、危ないな、安全なところに置き直そう」と思いつつ、手元の材料を動かした途端、材料の端が鑿にあたり、作業台から鑿が落ちていく様子がスローモーションで目の端に捕らえられました。

次の瞬間、何が起こったか!!

アホな私は思わず足を出して落下する鑿を受け止めようとしていたのです。

だってだって、下はコンクリート。そのまま落ちれば、酷い刃こぼれは確実。修復には、相当の時間と労力が・・・。いま、研いだばかりなのに・・・。という思考にその瞬間に僕の脳みそは完全に支配されていたようです。

トンっと軽くむこう脛を叩いた後、カランとコンクリートの床に落ちた鑿。見るとズボンが綺麗に切れています。「ああ、ちょっと脛も切ったかな」とズボンの裾を上げた僕の目に入ったものは、ぱっかりと口をあけた大きな切り口でした。と見る間に血がドクドク。「うへええ!」

当時工房を共同使用していたAさんの車に乗せられて救急へ。
ベッドに寝かされた(もうこの頃には痛くて歩けなくなっています)僕の傷口をみたお医者さん曰く
「おーおー切れとる切れとる。こりゃまた綺麗な切り口だわ」と嬉しそうに近くの看護婦さんやら若い先生を呼び「見てみなさい、見てみなさい」だと。
(当たり前じゃ!研いだばかりの鑿じゃ!切れるワイ!(とは口に出さず。ハツカシイ))

というわけで5針ほど縫い松葉杖。
治療費の他、2日ほど仕事が出来ませんでした。床に落として研ぎ直した方が随分安かったスね。

というわけで、何をテーマにしても格調高い話は書けず、馬鹿話になってしまう無教養なもりもりでした。わはは。

HPも見てね
by morinoki8 | 2006-11-24 22:04