handicraft森の樹の日常をなんとなく。木工のお話も。


by morinoki8
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カテゴリ:椅子・ベンチ( 3 )

一昨日からmokumokuにて開催中の木の椅子展

展示した自作の椅子の説明が、義務付けられています。
その展示用の説明文が以下。

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①座板の材料の松の板
まずは平面を出す前に、削るロスを少なくするために板を座板2枚分の長さにカット。

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② 自動カンナで厚さを決めて、一枚分の長さにカットしました。

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③ こちらは脚に使う材。同じく琉球松。染みがいっぱいですね。うーん。

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④上の板を脚と貫用に角材に加工しました。

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⑤ 座板に脚のホゾ穴を開ける位置と切り抜き線を墨つけ

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⑥ 脚にも位置を墨付けし、12度の角度でホゾ穴(このデザインではすべて丸ホゾです)を開けます。

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⑦ ホゾ穴を開けた脚は帯鋸でザクザクと形を作ります。面取りも同じく鋸でザクザク。

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⑧ 丸ホゾの大きさに合わせて、一本づつ小刀でホゾを丸くしていきます。手作業です。削り過ぎない様に、あせらずゆっくり。よんな~よんな~。

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⑩ ホゾが出来上がったら、一度仮組みをします。ちゃんと組みあがりました。

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⑪ 構造が出来たので、次は成形と仕上げ工程に。写真はサンディング作業。ペーパーの番手(粒子の細かさ)を粗目→仕上げと何度も変えて表面を整えます。

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⑫ サンディングが終わり、脚は着色しました。座板はサンディングの前に丸く刳り貫き、丸く面取りもしています。

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⑬ 組み立てたところ

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⑭ 仕上げの塗装は、植物性オイルで。座板には特にたっぷりと滲み込ませます。

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というわけで、3種類のサイズで、計12個出来上がりました。

めでたし!


本当は、デッサン、寸法出し、製図、モデルの試作、という大切な工程が一番最初にあり、それは時間もとってもかかる作業なのですが、今回はまったくの新作というわけでもなく、今までに作ったタイプのスツールの改良型でしたので、その部分は省略です。
こうして見るとあっという間にできているようですが、写真と写真の間には、それぞれ何時間も作業の時間がかかっていますのです。そこのところどうかお汲み取りください、ませ。
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by morinoki8 | 2010-05-03 22:14 | 椅子・ベンチ
昨年のウッディフェアで僕のブースに来てくださったMさん。
10年近く前、別のイベントの会場で何度も来てくださり、木工についていろいろお話をしました。お客様の顔を覚えるのは苦手なのですが(それで大失敗の経験もなんどか・・・)、Mさんはすぐにわかりました。

今回は、ダイニングチェアを作って欲しいという相談でした。展示してあるセミハイバックのダイニングチェアのすわり心地を気に入ってくださったようです。

「ダイニングとリビングを兼用しているので、椅子に座ったまま横に向いてTV見たりするんです。疲れなくて、横向きにも座れるデザインで作れないですか?」とのことでした。

ならば、以前定番として少しづつ改良していた椅子がある。その椅子のデザインを口頭で説明しましたが、どうもリアリティがない様子。そりゃそうですね。
なので再度打ち合わせをして、見本を作ることに。

年が明けて、1月15日に見本を前に奥様ともども打ちあわせ。背もたれのあたりが気に入らない、ということで、笠木の幅や取り付け位置の変更をして、脚のデザインも少々変えて、寸法を確認してGOサイン。先日納品してきました。

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すわり心地も気にいっていただき、写真撮影にも気持ちよく協力していただきました。ありがとうございました。

奥様から言われたのは、
「イベント会場のブースも見てまわり、工房もいろいろ訪ねたんですけどピンとこなかった。かといって家具屋さんの量産品にもいいものはなかなかなくて。工房の作っている椅子はデザインばかりが強調されているみたいに思う。もっと普通の椅子を作られたらいいんじゃないですか?私たちみたいに普通の木の椅子を探している人は多いと思いますよ」とのことでした。

それには「普通の椅子は売りにくいんです。どうしても派手なデザインの椅子、個性的なデザインの椅子が売れるんです。でも、シンプルで座りやすい椅子というのは僕も好きです」と応えました。

多くの工房の中から選んでいただいたことを光栄に思いますし、「普通の椅子」という言葉は大切にノートしておきたいと思います。
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by morinoki8 | 2010-02-14 20:23 | 椅子・ベンチ

注文新作その2

こちらはご近所のお客様。
でも工房をお知りになったのはHPとのこと。HPからmokumokuも訪ねてくださり、新築のお家のセンダンの大きな一枚板のカウンターに合わせたダイニングチェアのご注文。

僕のセミ・ハイバック・チェアを気に入って頂いたのでそれをベースに
「座面を少し広く」「背も少し高く」ということに。

背が高くなった分だけ背もたれのカーブをS字に変えました。

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脚の部材。このデザインは部材が結構な数になります。

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骨格が組みあがったところ。これに座面を駒で止めていきます。

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ところが・・・!
座面と脚が独立した構造で、ここまで大きな寸法になると、なんと音がするのです。
強度的には問題ないのですが、体重を後にぐっとかけると座面と貫がこすれて「ぎぎ」と音がする・・・。
うーん。

裏面にかすがいを入れて補強し、なんとか音を抑えることはできましたが、難しい・・・。

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しかし、というわけで音も出なくなり、無事納品。まるであつらえたように(ってあつらえたのですが!)ぴったりと収まりました。いや、出来上がったカウンターを見て作ったのではなく、設計図とお客様の説明だけでデザインしたのですから、ここまで空間にマッチするとやはり嬉しいものです。

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お客様も大変喜んでくださりました。
今度はロフト部分への上り下り用のハシゴの制作の相談中です。
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by morinoki8 | 2009-12-12 18:25 | 椅子・ベンチ