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handicraft森の樹の日常をなんとなく。木工のお話も。


by morinoki8
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ふくろう時計はゼロエミッションの夢を見る

我が工房森の樹の稼ぎ頭、ふくろう時計
実は、このふくろう時計は、ほとんど僕の処女作。
正確には、その前に「もりもり人形の丸太時計」も作っていますが、handicraft森の樹として初めて展示会に出品したのは1999年7の月、アンゴラモアの大王が地球を滅ぼすという人類最後の月に開かれた「木と漆の会」の作品展。

ふ~~前置きが長くなりました。
その最初の作品展に出品したのが「ふくろうの時計」。
今のものとはずいぶん趣が違い、その拙さに自分自身ではとても正視できませんが、デビュー戦で売れました。初打席初ヒット!

もともとは、ちゃんとした板材を買うお金がなく、2足3文で売られている切端材を使ってなにかできないかなって考えている中で生まれたものです。

製材所で出てくる切端材は、丸太から板材を製材したあとに残る、皮の部分です。
きゅうりをたて切りすると、端っこに丸い部分がでますよね。あれです。
普通の板材の20分の1以下の価格です。

でもでもお金がない、ということとともに、製材所の隅で朽ちていくこの切端材。
「もったいない!」ということも使用した理由の一つです。

この間、国頭村の森林組合に琉球松の大きな板を仕入れに行った時、ヤードにうずたかく積まれている切端材の山の中にクスノキの束を発見!「あれ2束くださいな」って頼んでおきました。
ところが配達の日時の確認の時に「どうせなら4束持って行って。安くしとくから」って。

で下の写真。
ふくろう時計はゼロエミッションの夢を見る_e0071811_1983084.jpg


ひーひー。写真に写っているのが2束。この倍あります。それに琉球松の大きな板が30枚。doremikoさんと二人でぜーぜーいいながら1日かけて運びました。
それにしても多すぎた。5年分くらいあるかも・・・。

さてさて、で、こうして腐れるか、チップにされるか、あるいはお豆腐屋さんの燃料になるか、という運命だったクスノキの切端材は、我が工房でふくろうの時計に生まれ変わることになりますが、写真の束全部が使えるわけではありません。割れが入っていたり、余りにも幅の小さいものはどんどんはじいていきます。今回は半分弱をすでにはねました。

しかし、この森の樹からも不用とされた半分弱ですが、行き先ができました。
まずは、窯焼きの天然酵母のパン屋さんの燃料に。
友人の有機農業ハルサー(農家)片岡俊也君が薪として運び、代わりに畑の肥料になる灰をもらってきます。
というわけで、今日の野菜の配達の時に俊也君と彼の愛息子チョッチーといっしょにハイチーズ。
ふくろう時計はゼロエミッションの夢を見る_e0071811_1921941.jpg

想像をたくましくすれば、切端材は巡りめぐって、下の写真のようなみずみずしく美味しい野菜に変身します。
ふくろう時計はゼロエミッションの夢を見る_e0071811_19212654.jpg


もう一人は、青空放牧豚の山本大五郎氏。以前、「ブーブーブログとしてこのブログでも紹介しましたが、琉球在来種の黒豚の養豚をしています。今日も、豚舎の敷き材にカンナ屑をとりにきましたが、クスノキの切端材も「えーもらっていいの。じゃあ、いろいろ使ってみようかな」って、放牧場の柵などに使ってくれそうです。

で、こっちもハイチーズ。荷台の上の方の袋がカンナ屑です。
ふくろう時計はゼロエミッションの夢を見る_e0071811_19272246.jpg

さわやかな笑顔がとっても素敵!

というわけで、やんばるのゆかいな仲間たちの間で、クスノキの切端材は隅々まで活用されることになりました。まさに、ゼロエミッション(廃棄物ゼロ)!エライ!

今後は、裏の空き地を利用して、簡易炭焼きをしてみたいと思っています。
うまくいけば、またご報告します。

そうそう、切端材はまだまだたくさんありますので、沖縄在住で、とりに来ることができる方は、コメントかメール(mailto:morinok8@ybb.ne.jp)ででもご連絡ください。もちろん無料でお分けします。

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by morinoki8 | 2006-04-22 19:32 | ゆかいな仲間