デザインの線
2011年 06月 06日
車にそれほど興味があるわけではないのですが、時々道を走っていて「おお!」と声が出て目が釘付けになる車を見かけることがあります。
今回は、日産のジューク。
この車はいい。写真よりも実物の立体感とボリュームがなんともいえない。美しい、というわけではないが楽しい。複雑系。
このデザインは、とても日本人の線ではないので、ルノーのデザインチームの仕事かな、と思いきや、ちゃんと日産の日本人をリーダーのデザインチームのお仕事でした。すばらしい。でも、ロンドンの日産EPのチームとの共同作業とのこと。まあ、そうでしょうね。イギリス人もやるな、と思います。
車のデザインは、ものづくりのハシクレとして、普段の頭の体操になります。
このジュークの前に声を上げたのは、メルセデスのAクラス。もう数年前のことですが、僕のハイゼットの横をスルスっと追い越して行ったコンパクトカー・・・。「ん?カッコイイ・・・。なに?今の車・・・」と軽トラ君で一生懸命追いかけました。ヴィッツでもないし、ヒュンダイでもないし・・・。で、近づいてみればご存知メルセデスのエンブレム。
やはりこちらも写真では分かりにくいけども、立体の線の美しさといいましょうか?
今は、ヴィッツも、フィットも、デミオ(デミオのデザインは好きです。初代から。鼻が旧ドイツ軍のフォッケフルフだし、後ろの顔はウルトラセブンだ!)もモデルチェンジして充分美しい線を持っていますが、でも最初はやはりメルセデスだもんね(って、実際の時系列は知りません。違うのかもしれません。間違っていたら日本のメーカーの皆さんすいません。でもたぶん、影響力を行使したのはメルセデスのデザインのはずです。だってインパクトがぜんぜん違ったんだもん)。
このAクラス。今までのクルマになかった線を発見している。リアのドアの後ろの窓の線。ああ、こんなところに斜めの線があったのね、てな感じ。当たり前のように見えて、でもこのクルマの前にはどこにも存在しなかった線(えっと・・・どこかであったのかもしれません。でもたぶん無いのじゃないかなぁ・・・)。
こういう線は、他にもある。プリウスの屋根の線。スカイラインGTのごつごつした直線(の配分かな?)。旧フォルクス・ワーゲンやスバルてんとう虫の曲線。そうそうトヨタの2000GTは全部!ってスポーツカーはみなそうか!(F1でいえば、いつも美しいのは断然フェラーリ。そしてA・ニューウェイのデザインのクルマ。トヨタもホンダも美しさがぜんぜんなかった・・・。)
物まねや二番煎じのデザインでなく、オリジナルだけがもつ強烈な線。
新しい線をどこにひくか、というのはデザイナーやものづくりに携わる人間にとっていつもどこでも課題。
といっても立体構造物で、かつ実用品のデザインは、その機能や要素のバランスやスケールや製作コストや技術やスケジュール等々の制約が大きい。クルマのデザインでいえば、1ヶ所1mm違えば、それが全体の寸法や線を変えてしまうはず。素人がお気楽に気分で批評してみたけれども、実際のデザインチームの仕事は、雲のかなたの複雑さのはず。
たかだか木工屋の作る椅子ひとつだって、数ミリの位置や材料の寸法が、他の寸法を決めてしまい、それによりトンでもなくバランスを崩してしまうことだって日常茶飯の事。
でも、やはり、新しい線がどこかにあるはず。日常の仕事に埋もれていますが、その創造の現場にいる緊張感も忘れずに持っておこうと思います。
(って酔っ払ったせいか気宇壮大ですな、今夜は。ははは。)
今回は、日産のジューク。
この車はいい。写真よりも実物の立体感とボリュームがなんともいえない。美しい、というわけではないが楽しい。複雑系。
このデザインは、とても日本人の線ではないので、ルノーのデザインチームの仕事かな、と思いきや、ちゃんと日産の日本人をリーダーのデザインチームのお仕事でした。すばらしい。でも、ロンドンの日産EPのチームとの共同作業とのこと。まあ、そうでしょうね。イギリス人もやるな、と思います。
車のデザインは、ものづくりのハシクレとして、普段の頭の体操になります。
このジュークの前に声を上げたのは、メルセデスのAクラス。もう数年前のことですが、僕のハイゼットの横をスルスっと追い越して行ったコンパクトカー・・・。「ん?カッコイイ・・・。なに?今の車・・・」と軽トラ君で一生懸命追いかけました。ヴィッツでもないし、ヒュンダイでもないし・・・。で、近づいてみればご存知メルセデスのエンブレム。
やはりこちらも写真では分かりにくいけども、立体の線の美しさといいましょうか?
今は、ヴィッツも、フィットも、デミオ(デミオのデザインは好きです。初代から。鼻が旧ドイツ軍のフォッケフルフだし、後ろの顔はウルトラセブンだ!)もモデルチェンジして充分美しい線を持っていますが、でも最初はやはりメルセデスだもんね(って、実際の時系列は知りません。違うのかもしれません。間違っていたら日本のメーカーの皆さんすいません。でもたぶん、影響力を行使したのはメルセデスのデザインのはずです。だってインパクトがぜんぜん違ったんだもん)。
このAクラス。今までのクルマになかった線を発見している。リアのドアの後ろの窓の線。ああ、こんなところに斜めの線があったのね、てな感じ。当たり前のように見えて、でもこのクルマの前にはどこにも存在しなかった線(えっと・・・どこかであったのかもしれません。でもたぶん無いのじゃないかなぁ・・・)。
こういう線は、他にもある。プリウスの屋根の線。スカイラインGTのごつごつした直線(の配分かな?)。旧フォルクス・ワーゲンやスバルてんとう虫の曲線。そうそうトヨタの2000GTは全部!ってスポーツカーはみなそうか!(F1でいえば、いつも美しいのは断然フェラーリ。そしてA・ニューウェイのデザインのクルマ。トヨタもホンダも美しさがぜんぜんなかった・・・。)
物まねや二番煎じのデザインでなく、オリジナルだけがもつ強烈な線。
新しい線をどこにひくか、というのはデザイナーやものづくりに携わる人間にとっていつもどこでも課題。
といっても立体構造物で、かつ実用品のデザインは、その機能や要素のバランスやスケールや製作コストや技術やスケジュール等々の制約が大きい。クルマのデザインでいえば、1ヶ所1mm違えば、それが全体の寸法や線を変えてしまうはず。素人がお気楽に気分で批評してみたけれども、実際のデザインチームの仕事は、雲のかなたの複雑さのはず。
たかだか木工屋の作る椅子ひとつだって、数ミリの位置や材料の寸法が、他の寸法を決めてしまい、それによりトンでもなくバランスを崩してしまうことだって日常茶飯の事。
でも、やはり、新しい線がどこかにあるはず。日常の仕事に埋もれていますが、その創造の現場にいる緊張感も忘れずに持っておこうと思います。
(って酔っ払ったせいか気宇壮大ですな、今夜は。ははは。)
by morinoki8
| 2011-06-06 22:04