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handicraft森の樹の日常をなんとなく。木工のお話も。


by morinoki8
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弁柄、柿渋、蜜蝋

引越しを次の日に控えたお客様(新婚さんかな?)のおうちに座卓の配達に
行ってまいりました。
マンションのリンビングですが、建物も新しいので、とってもきれい。

初々しいお二人の前で、僕の作った座卓も嬉しそう。

弁柄、柿渋、蜜蝋_e0071811_13445441.jpg


この座卓の材料は琉球松。仕上げの塗装に弁柄+柿渋、その上に
蜜蝋で磨いています。で、制作からお買上までの時間が開いていた
ので、もう一度磨いて再塗装。お客さんのご要望で、気軽に使えるよ
うに最後にウレタン塗装も施しました。

僕が、普段着色する時は、染料系のオイルステイン等が主ですが、
弁柄(いろんな色があります)は、顔料系。
今回は黒の顔料を使って昔風の雰囲気を出してみました。

シックハウスの問題で、防腐、防虫剤としての柿渋がずいぶん見直さ
れてきているようです。
建築や布、紙などには柿渋の風合いも含めてとってもいい感じがします。
でも、家具で使うのはちょっと難しい。手間のかかり具合と、それに見合っ
た効果が図りにくいという意味で。

特に今回みたいに弁柄とあわせて使うと、しばらくは色落ちが激しく、
定着まで2-3週間かかってしまいます。
できるだけ自然の塗料、できるだけ伝統の塗料、という気持ちで、塗装
については考えていますが、現代のお客さんの使い勝手も含めて、
そんなこんな、いつも悩んでいます。
漆が一番いい、ということもわかっているのですが、手間隙、時間、価
格等々、それも簡単に折り合いはつきません。
ようするにまだまだ勉強中です。

でも、弁柄は、杉やヒノキにはとっても合いますよ。
和風の高級感がでて、しかも愛らしい。
杉のちゃぶ台にいかがですか?朱色や茶系もあり。

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by morinoki8 | 2005-10-13 13:44